終活・生前整理 掲載

終活における不動産の取扱いについてのメリット・デメリット

終活・生前整理で難しい取り扱いを迫られる「不動産」でお悩みの方は少なくありません。終活では不動産をどのように対処したほうが良いのか、どのような選択肢が存在するのかについてお知らせします。
錆びた途端の壁面と窓
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直近10年の間に「終活」という言葉は随分と浸透し、生前に自分の死後のことを決め準備しておこうという意識が高まってきました。

老後を健康的に不安なく過ごすための準備が終活です。

当記事をお読みの方の中はエンディングノートや遺言書や、財産目録の作成など具体的な方法で終活や生前整理に取り組まれている方もいらっしゃることでしょう。

残された家族に任せるという従来の考え方から、自分で決めて備えておきたいという方が増えてきたように感じます。実際に10年前と比較すると終活や生前整理でのご依頼をいただくことが増えました。

終活や生前整理をお考えの方が声を揃えて「どこからどうやって手をつければ良いのかわからない」とおっしゃるのが不動産の取り扱いです。

そこで今回は終活におけるあなたの不動産についてどのように考えていったら良いのかをまとめました。

なお、不動産以外の具体的な終活については、以下の記事をご覧ください。

賢く終活している人がやっている「やることリスト10項目」

終活でのあなたの家=「不動産」の取り扱い

結論として終活における不動産は、以下のような方法が考えられます。

  • 子に相続し住み続ける
    子供が相続して住み続ける。相続人が複数の場合には遺産が均等に分割できないケースもあるので注意。
  • 生前贈与する
    確実に相続人を選ぶことができ節税できるとする考えもある一方で、取得した際に余計に税金が必要なケースもある。
  • 売却する
    不動産を生前に売却して、利便性の高い高齢者向けの住宅や老人ホーム、マンションに住み替える。
  • 賃貸として活用する
    実家をそのまま活用したり、賃貸住宅に建て替えるなどして土地を活用する。
  • リースバックする(セール&リースバック)
    自宅を売却して期限付きの賃貸契約を結び、そのまま自宅に住み続ける。

なお、遺産分割の際、均等に分割するために不動産を「共有名義」として複数人で所有権を持つこともできますが、売却や賃貸への利用が難しくなったり、次世代への相続で共有者がどんどん増えてしまって処理できない「空き家」となってしまう可能性があることにも注意が必要です。

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不動産を保有している場合には遺言書を作成しておくとよい

ところで、終活における不動産を考える場合、遺言書を作成することは、あなたがいわゆる「おひとりさま」であっても、家族が複数人いる場合でも非常に重要です。

もちろん、不動産を所有していない場合にも遺言書を残しておくことは大切ですが、遺産分割でトラブルになりやすい不動産を所有している場合、遺言書は大きな力となります。

相続手続きが完了してから「遺言書は書いておいたほうがよかった・・・」と後悔されている方と出会うことがあります。事前の準備はとても重要だと言えるでしょう。

司法書士さんにお願いするなどして公証役場にて保管される「公正証書遺言」などを作成しておくと良いでしょう。

遺された不動産をめぐって家族でトラブルになることを防ぐために、家族としっかり話し合って内容を決めておくのが良いでしょう。

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終活における不動産の各取り扱いにおけるメリットとデメリット一覧

終活における不動産の取扱いについてのメリットとデメリットを整理すると以下のように表現できるでしょう。

もちろん一様に比較検討することはできませんし、場合によってデメリットがメリットになるケースもあるため注意が必要です。

取り扱いメリットデメリット
子供に相続させる(遺言を書く)現在所有している不動産が親族のために残る。不動産の評価額によっては、子供に均等な遺産分割ができないこともある。
生前贈与する
  • 相続させたい人に確実に渡せる(孫に相続させるなど)
  • 控除の特例を受けられることがある。
  • 税金や費用が余計にかかることがある(登録免許税など)
  • 相続でトラブルの原因となることがある。
売却する
  • 資産を現金化でき、相続がスムーズになる。
  • 固都税や経費を支払わなくて済む。
  • 固都税や経費を支払わなくて済む。
  • 必ず売れるとは限らない。
賃貸にする
  • 家賃収入を得られる可能性がある。
  • 不動産を確保し続けられる。
  • 空室リスクや老朽化・災害への対処が必要。
  • 居住者とのトラブルに見舞われることも。
リースバック
自宅を売却し、借りる
  • 老後資金に充てられる現金化ができる。
  • そのまま自宅に住め、固都税や経費を支払わなくて済む。
  • 家賃の支払いや売却価格が安い場合がある。
  • 賃貸期間に制限がある(数年間の契約)

解決策として売却を選択する方は多いが、問題も。

いざ終活や生前整理に取り組まれる場合の解決策として売却を選択する方は多い印象です。

確かに相続やご自身の老後を考えると売却が解決策として浮かびやすいでしょう。

年間に十数万円が必要となる固都税や管理・維持費用が不要となり、老後に備えるためのまとまった現金を手にすることができるからです。

しかしながら、すぐに売却できるわけではなくクリアしなければならない課題は少なくありません。

とくに立地条件や建物、土地の価値によって売却が困難な可能性もあり、十分に検討しておくべきでしょう。

需要が少なければ売却できるまで時間がかかり、その期間は維持費を払い続けなければなりませんし「更地にしないと売れない」と不動産屋さんに指摘される可能性もあります。

やっと買う人が見つかっても売却額が安くなりがちです。

現在、売却を考えていらっしゃる方は、気づいていない課題がないか今一度チェックしてみると新たな発見や良いアイディアが生まれるかもしれません。

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将来的な不動産価値を予想するのは不可能。

頻繁に「山手線の内側にある不動産なら買っても構わない」や「不動産なんて将来売れなくなるに決まっている」という噂や情報がまことしやかに語られています。

たとえば、高層なタワーマンションなどの主な購入者は現在30代〜40代とされています。入居者がいよいよ本格的に終活などの新生活を考えたとき、状況は現在のそれとは大きく異なります。

むこう40年の経年変化により設備が老朽化した場合の高額なメンテナンス費用をどのように捻出するのかは、難しい問題です。

もちろん事前に計画されてはいるものの、40年後にどのような不動産価値となっているのか想像するのは大変難しいことでしょう。

絶対的な将来の予測は不可能なため、終活においては予想や結果にある程度の幅を持って臨むことで切迫した問題への選択肢が増えることにもつながるでしょう。

なかなか難しい課題は多いものの、計画通りにいかない状況を楽しめる余裕を持てるよう取り組んでいきたいものです。

まとめ

今回は、終活における不動産についての取り扱いについて見てきました。

家は住まないと急速に劣化し、価値が下落してしまいます。

結局のところ、住まない家を持ち続けるリスクや、売却のリスクを天秤にかけ、もっとも有効な選択肢を導き出していくしか道はありません。

結論に辿り着くまでには労力も必要かもしれませんが、専門界の力を借りることで解決への助けとなることもあります。

私たちは不動産の売却の際にかならず必要となるお片付けでお客様と向き合う中から、不動産についてのさまざまなお悩み解決のお手伝いをしてきました。

お客様によって本当にさまざまな課題をお持ちで、解決までの道のりが険しいこともあります。

しかしながら、課題を解決させ、新生活を迎えられたと笑顔でお話くださるお客様を見ているとご自身で決断して備えることの大切さに気づかされます。

終活は焦って行うべきではないものの、少しずつ取り組んでいくことが大切です。

最初から結論がしっかり出ることは稀ですし、結論が出ていたとしても一定の課題が存在するはずです。

せっかく終活を行おうと思い立ったのなら、後悔のない終活にしていただきたいと私たちは考えております。ご相談やご質問がございましたらお気軽にお声かけください。

この記事が終活での不動産にお悩みの方への一助となれば幸いです。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。

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