実家・自宅のお片づけ 掲載

家の片付けは業者によっての得意分野が異なる? 業者の仕組みと出自

遺品整理や生前整理といったお家のお片づけ事業を行う業者が大小問わず、どんな依頼にも対応できる幅広いネットワークを持つ仕組みを整えることができた過程と、その内容についてご紹介します。
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最近、頻繁に実家の整理に関する記事や情報を目にする機会が増えてきました。

中には「信頼できる業者を探そう」という、ありきたりなアドバイスが散見され、具体的でない情報が氾濫しています。

しかし、私たち遺品整理の業者にご依頼いただく方にとって、解決したいと考えていらっしゃる課題は千差万別です。

今回は、より具体的に、業者選びの際に考えていただくポイントをまとめました。

ご実家の整理だけでも、多くの細かな作業を内包する

解決したいと考えている課題に応じて、対策や作業の内容も大きく変わりますし、また不動産、リフォーム、解体の各専門家と連携が不可欠になります。

遺品整理完了までの流れでも解説しておりますが、遺品整理には大きく4つの流れがあります。

  • 仕分け
    残されたものの分別や仕分け
  • 査定
    リユース・リサイクルで売却できるものを提示
  • 搬出や処分
    不要となった物品等を部屋から運び出すなど
  • 清掃
    作業後の部屋を一般的な手法で清掃

仕分け→査定→搬出→清掃が大まかな流れですが、ひとつひとつの作業にさまざまな方法論が存在します。

たとえば、仕分けでは、お家に残されたもの(専門用語では残置物と言います)の中から、重要なものを選別します。

ここでの重要なものとは、お客様に捜索を依頼されたものや通帳や重要な書類などのことです。

この時、知見を持たない場合には米びつの下に通帳や現金がある、といった保管方法が特殊なケースを見落としてしまいます。

ご自宅の整理では2つと同じ現場はありません。だからこそ経験の積み重ねが仕分け作業に反映されるのです。

家族トラブルを避けて上手に遺品整理を行うために重要な4つの視点

出自がバラバラな整理の業者

さらに、業者の質を見抜くためのひとつの指標となるのが、出自です。

具体的には、遺品整理の新規開業を行なった業者なのか、従前から他の事業を営んでいたところに、新たに遺品整理のサービスを開始した業者なのかという点がポイントとなるでしょう。

新規開業以外の業種は、経験上、次のような他事業を手がけていることが多いように思います。

  • 廃棄物処理業
  • 貨物運送業
  • 建設業
  • 冠婚葬祭業
  • 便利屋
  • ハウスクリーニング
  • リサイクルショップ
  • 不動産
  • 小売

この出自については、他事業を営んでいるから良くない、といった良し悪しではありません。

それぞれ出自によって買取の強みだったり、リフォームの強みがあるという点は、あなたの課題に適切そうな業者を選定するひとつの基準となることでしょう。

なお、当社は遺品整理専門事業として開業し、各許認可を事業拡大につれて取得したという経緯があります。

実家の整理は専門家との連携が不可欠です。

実家の整理を行う場合には、当事者である家主の方の意向を最大限作業に反映させつつ、ご依頼主であるご家族の課題に合わせて作業内容を提案します。

この時、お客様の目的に応じてさまざまな専門家と連携しなくてはいけないケースがあります。

たとえば、相続関連の遺言書の取り扱いや遺産分割協議、相続税などです。

このようなケースでは、弁護士さんや司法書士さん、税理士さんといった専門分野に詳しい士業の方と連携が必要になります。

加えて、ご実家の解体やリフォームをお考えで、その入り口が実家の整理であった場合、その後の目的を果たすために解体業者さんやリフォーム業者さんと連携する必要もあることでしょう。

このように、実家の整理のフローの中には多数の業務が織り込まれているのです。

いろいろな業者がひとつの物件に重なると起こる費用負担

実は、お客様の課題解決のために業者が幾重にも重なることで、各業者からの費用が依頼者への過度な負担となるケースを頻繁に見かけます。

過度な費用負担を防ぐために、ワンストップで依頼できる独自のネットワークを構築している業者への依頼もひとつの解決策です。

法律の専門家に加えてリフォームや解体、買取・査定など、多くの業者とのネットワークを持っている業者は、自社で依頼フローを内製化しているケースがほとんどです。

解体は私たちの得意分野でもあります。
お客様のご依頼により解体作業を行なっている様子

自社で練られたフローが存在する場合、あなたが依頼した遺品整理業者の提携する専門家に依頼を行うため、1箇所の遺品整理業者に依頼することで多くの課題を一度に解決できるというメリットがあります。(ワンストップで依頼が行える業者の場合、事前に提携している業者の名前を問い合わせて確認するなどしておきましょう)

信頼関係を担保できる可能性も

業者がネットワークを構築するということは、単に作業の効率化や競争力の強化ではない、相応の意味があります。

決して安くない金額をお客様から預かって作業を行うわけですから、お客様への負担を極力少なくする必要があり、なおかつ課題解決の期待に応える必要があるからです。

だからといって、市井の一業者が、いきなり相続税や遺産分割協議に乗り出せる訳がありません。

責任ある仕事ですからミスは許されません。

すなわち、片付けの業者が専門家と提携する場合には当然ですが、業者と専門家との信頼関係がとても重要になります。

加えて、自社のサービスとの連携を目的に、それぞれとても忙しい専門家の力を借りるわけですから、信頼関係は一朝一夕に築けるものではありません。

自社以外との積極的な提携を行うことは、あなたの負担を減らしながら、より良いサービスを提供するための企業努力の一環と捉え、業者を選ぶ際の基準のひとつになるかもしれません。

遺品整理業者の賢い選び方:見極め方と上手なクチコミ利用法

大きなことだけではなく、とっても小さなことも依頼できる

ここまで、専門家との連携を中心に見てきました。

その内容は、相続についてとか、解体やリフォームなど、費用負担も作業内容も大きなものばかりでした。

しかし、それだけではなく、先に述べたように「さまざまな方法論で実家の整理を行なっている」からこそ、あなたからの小さな要望にも応えることができたりします。

気軽に相談できない業者には依頼すべきではない

作業をする物件から、ご家族のご自宅に家具や物品を移動するなどといったサービス以外にも、次のようなことをご依頼いただいたこともございます。

  • 遺品整理の作業を行なった家以外に、今住んでいる自宅の雨漏りを修繕してほしい。
  • 一軒家の賃貸利用のために、車庫の屋根の張り替えと下駄箱作成をお願いしたい。
  • 自宅の電化製品を買い替えるので、古い製品を査定してほしい
  • 作業のついでに、すべての照明の電球を入れ替え、調子を見てほしい
  • 庭木の伐採をしてほしい

これ以外にも本当にさまざまなご依頼をいただき、すべてにお応えしてまいりました。

お客様のご依頼で樹木の伐採も行います。
お客様のご依頼で樹木の伐採を行なっている様子

もうここまでくると、なんでもアリな便利屋の様相を呈してきますが、そもそも、あなたが気軽にお願いできない業者なら依頼すべきではありません。

あなたが解決したい課題を率直に相談できる業者を探してほしいから

当記事は、横浜ベスト遺品整理社が書いていますが、これは私たちに限ったことではありません。

ネットをさまよっていると度々出会う、ありきたりな具体的でないアドバイスを見ても、自分にあった業者がわからない場合も多いことでしょう。

あなたが必要とするお片づけの形を実現してくれる業者と巡り合うために「業者の成り立ち・出自」と「専門家との連携」や「どんな依頼でも気軽に相談できる」という3つの視点が有効かもしれないということを知っておいていただきたいと思っています。

あなたの課題がスムーズに、希望通りとなることを祈っております。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。

遺品整理の注意点:後悔せずトラブルを避けるための依頼方法