お読みくださりありがとうございます。
前回取り上げた「実家の整理」について、遺品整理業者からお客様に知っておいていただきたい内容をまとめたブログが、非常に好評であったため、多くの反響をいただいております。
その際、お問い合わせいただいておりますお客様から、実際に遺品整理を行うための流れを詳しく教えてほしい、とのお声をたくさんいただきました。ありがとうございます。
そこで、実家の整理、つまり遺品整理業者を交えて、実家の整理を行う際の一連の流れを詳しく解説したいと思います。
実家の整理で上手くいく人と、失敗する人の違いには、ある共通した事柄関わってきています。
そんなことについても明らかにしていければと思いますので、ぜひご覧ください。
親族がなくなったときにすべきこと
親族を亡くされたとき、非常に悲しいお気持ちは察するに余りあります。
もちろん亡くなってすぐは、他の親族、関係者への連絡などに始まり、ご遺体を安置した後に、死亡診断書を提出し、葬儀屋さんに連絡をとって、葬儀を進めていくという流れになります。
葬儀屋さんは、こうした亡くなった後のことについて経験豊富なことに加え、その地方独特の事情(例えば、火葬場。混雑状況によっては、ご遺体の火葬まで時間がかかる場合があります)を把握し、丁寧に説明を行っていただけるでしょう。
葬儀屋さんについての詳しい説明は割愛しますが、やはり職業として葬儀を数多く取り仕切る中では、仕事をこなすことに主眼を置きすぎてしまい、ご遺族の方の意思をそっちのけで話を進められるという、残念な事例もあるようです。
大切なご親族の葬儀ですから、この点も十分考えて物事を進めていきたいですね。
49日を目安に家族で何を残して、何を処分するのかを確かめる
葬儀が終わり、火葬を経て、四十九日法要を目安にして、親族で集まっているときに、実家の整理という問題が、徐々に現実味を帯びて来ることかと思います。
遺品については、親族の皆さんにとって値観が大きく異なることも多く、様々な問題が発生することもしばしばです。
詳しくは、「実家の整理:業者に片付けを依頼すべき3つの理由」にて解説を行っています。
まずは、何を残すべきなのか、そして、何を処分すべきなのかをよく話合っていただければと思います。
我々遺品整理業者にとってのご遺品というのは、「ご遺族の使われていたものすべて」であるため、一般的に言われる「形見の品」とは、少し定義が異なります。生前大切にされていたものも、お部屋の中で捨てられないまま残っているゴミ袋の中のものもご遺族の残された「遺品」です。ですから、ご家族にとって、大切なものをよくご判断いただいたうえで、作業を進めていくことが肝要です。
形見分けについて
「形見分け」とは、遺品を、故人の親族・親友などに分け与えることです。
四十九日法要や五十日祭は忌明けにあたる日を示しています。亡くなったご親族が長い審判を終える時です。
これをもって亡くなったご親族は仏の元へと向かうため、形見分けは残された皆さんの最後のお見送りと、忘れないための宗教的な儀式の一つととらえることができます。仏教のしきたりとはなるのですが、キリスト教でも日本では形見分けが行われることが多いといいます。
形見分けの際には、贈与税がかかるのかどうかや、遺産の分割がある場合には、予期せぬトラブルを避けるため、この時までに遺産分割を完了しておくとよいでしょう。
また、形見分けをする際、形見分けの品物には、包装をしないことが通例です。
包む必要があるものをお渡しになる場合には、半紙などで包まれるとよいでしょう。
お焚き上げについて
残された親族の誰も使わないので不要品ではあるものの、亡くなられたご親族が使っていたもので愛着がこめられているために捨てにくい。そういったものを処分する時に、お焚上げという方法があります。
遺品整理業者に依頼することによって、お焚き上げを行うことも可能です。もちろん、お近くの神社仏閣や葬儀の際に来ていただいたお寺に依頼することもできるでしょう。
金額の目安としては以下のようになります。詳しくはご依頼予定の遺品整理業者に聞かれると良いかと思います。
スナップ写真・印鑑などの比較的小さいもの | 3,000円 |
ノートパソコン | 3,000円 |
布団一式 | 10,000円 |
家庭用の神棚 | 10,000円 |
仏壇(サイズによって異なる) | 10,000~30,000円 |
※一例です。スマホの方へ:表は左右にスライドできます。
遺品整理業者に依頼する
形見分けやお焚き上げが終わってからも残されたモノは、数多くあります。
遺品を処分しないため、ご実家が賃貸であった場合には、家賃だけが発生しているだけというケースもございます。
遺品整理業者に依頼した際に注意すべきこと
遺品整理業者は、残念ながら、お客様目線で非常にしっかりとした意識をもって仕事を請け負っている会社もあれば、悪徳業者もあります。
悪徳業者のトラブルの典型は、成約を優先するため、ざっくりとした比較的低額な請求で契約させ、作業が終わってから、びっくりするくらいの高額請求をされるというケースです。
依頼するときにかかる費用の概算
遺品整理の価格は、
(部屋の数)×(作業量)=(遺品整理費用)
のように算出できるといっていいでしょう。
遺品ごとに処分をするための費用や、一般廃棄物処理場の利用費に加え、人件費などから算出しています。
遺品整理業者が分別をするときに立ち会うべき理由と処分品の中から高額になる可能性があるものを発見した場合
実際に遺品を片付けていると、現金や通帳が出てくることも少なくありません。
中には、着物や骨董品など、見た目には汚いツボに見えるようなものが、非常に高額だというケースもあります。
信頼できる遺品整理業者にすべて任せてしまうことも、もちろん大切なことではありますが、事前に高額と評価されるようなものなどは、ご自身で把握されたうえで、遺品整理業者に一度ご相談された方が安心です。
遺品整理の時によく出てくる高額になりそうなモノとして、着物が挙げられます。
こうしたものが出てきた場合に、悪徳業者は横流しをしたりします。
悪徳業者に騙されないために、注意すべきポイントは以下からご確認いただけます。
おさらい
以下のような流れで遺品整理業者を交えた「実家の整理」作業は完了します。
- 親族が亡くなる
- 49日目途に実家の整理の話し合い
- 遺品整理業者に依頼
- 見積提示
- 分別・片付け
- 高額価値のモノなどの査定
- 搬出・処分
冒頭でご紹介した、実家の片付けで上手くいく人と失敗する人の違い、これは「流れをきちんと理解すること」という点にあります。
「旅行」に行こうという人が、目的あるいは目的地を決めずにぶらぶらすることはありませんよね。旅行に行きたいって方は、「沖縄に行きたい!」というような目的があることがほとんどだと思います。そうすれば、どのように航空券のチケットを取って、ホテルを予約して…などと想像できるのではないでしょうか。
このように、実家の整理の目的や、実際の整理の流れを理解しているということ自体が、大きく効率的な整理に貢献します。
不明点な点や、ご不安なことなど、ご相談などがございましたら、お気軽にメールにてお問合せなどいただければと思います。
遺品整理専門業者だからきっとお役に立てて見せます。
この記事が、皆様の実家の整理の参考になれば、こんなにうれしいことはありません。
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。