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無縁仏にしないために、お墓を改葬・永代供養で守る方法

近年は、経営状況の悪化や管理費の滞納により、無縁仏となるケースが増えているようです。そこで、お墓に関する2つの解決策から、お墓を守るための方法をご紹介します。
お墓が並んだ画像
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ご両親が亡くなって、自分がお墓を守る番になったとき、具体的な方法をご存知の方は少ないことでしょう。

檀家という制度自体見直されている昨今、どのようにして大切な先祖代々のお墓を守れば良いのでしょうか。(参考:檀家制度廃止で収入4倍 仏教界騒然のお寺 AERAdot)

最も避けるべきなのが「放置する」こと。お墓の管理料を滞納した挙句、無縁仏になってしまうリスクがあるからです。

今回は、墓守となったあなたのために、想定される方法を2つに分けてご紹介いたします。

自分が「墓守」になるかどうか

お墓を守る人のことを「墓守」と言いますが、墓守には、お墓の手入れを行う人という意味と、お墓を継ぐ人になるという2つの意味があります。

今回は、主に後者の「お墓を継ぐ人」のことを指しています。

法律上、お墓は相続財産とは区別して考えられていて「祭祀財産さいしざいさん」と呼ばれます。

祭祀承継は、遺産相続とは別のものと考えられています(民法897条)。

したがって、祭祀財産は、相続財産には算入されませんし、祭祀財産の購入費用にも、民法885条の適用はなく、相続財産から控除されません。

また、相続放棄をしても、祭祀財産を承継することも可能です。

本橋総合法律事務所HP「祭祀承継者とはなんですか

戦前までの法律(旧民法)では、お墓を含めた全ての財産を長男が受け継いでいました。

現在は、遺言か慣習によって決められた人が継ぐこととなっており、それでも決まらない時は家庭裁判所が決めることになっています。

戦前の名残もあり、親が墓守であなたが長男の場合には、あなたが墓守になるのが流れとして自然だと考える向きは多いのです。

しかし、最近では一人っ子同士の結婚も増えているため、夫婦双方の墓守にならなければならないケースも増えている印象です。こうしたケースでは、お墓を家の近くに引っ越して両家を祀る「改葬」が良いとされています。

自分がお墓を継承する場合、結婚されている場合には、配偶者やお子様とよく相談した上で、現在の墓や霊園に墓地使用権の継承を申請します。金額は、年間で5,000〜30,000円前後でしょう。

自分がお墓を継承しないケースで、親族にも墓を継承できる人がいない場合には、無縁仏になるリスクが格段に高まります。

自分も親族もお墓を継承できない場合には、墓じまいをして永代供養を行うのが良いでしょう。

何もしないと、無縁仏のリスクが高まる。

お墓の管理者として、寺院への連絡を怠ると、最悪の場合、墓が撤去されてしまい「無縁仏」になる可能性があります。

例えば、引っ越して墓の手続きを忘れたままにしていると、お寺には、あなたへの連絡手段が途絶えたことになって、管理費の請求などを行うことができません。管理費の滞納が1年程度続いている場合、官報に故人の名前を掲載したり、墓地内の案内板にて申し出を募ります。

それでも申し出がなく、管理費を3年以上滞納してしまった場合、そのお墓は「墓埋法」の規定で撤去の対象となり、無縁仏として扱われます。最悪のケースでは、お墓を撤去され、複数の家族と同じお墓での合葬に整理されてしまうのです。

お墓がどこにあるのか、も大きな問題

お墓が今住んでいるところの近くにある場合には問題ないのですが、ご実家と離れて暮らすことが多い昨今では、ご両親がなくなると、お墓だけが地方に残ってしまうことになります。

この場合、お寺の墓地や霊園に対して毎年、管理料を支払う義務があるのが一般的です。

さらに、地方で檀家制度が根強く残る場合には、寄付や行事への参加が求められることも多いのです。

無縁仏を防ぐためには「永代供養」か「改葬」を行う。

ここまで、無縁仏になるケースをご紹介しました。あなた自身がお墓を継ぐ、継がないなど、ケースによって様々な方法が考えられるでしょう。

あくまでも一般的なケースとして考えられるのが「永代供養」と「改葬」です。それぞれについて見ていきます。

永代供養:お墓を返納し、お寺に管理してもらう。

永代供養とは、これまで述べてきたようにご遺骨を守る「継承者」がいなくても、お寺側が責任を持って代わりに永代に渡って供養することです。

例えば、お子様がいらっしゃらない、残された方に負担をかけたくないといった理由で利用される方が増えているようです。

永代供養の費用は、お寺や霊園、収められている遺骨の数によって開きがあり、数万円〜100万円の開きがあります。

一般的には、永代供養料は、戒名が含まれないお位牌の場合で4万円〜10万円前後、家族用の仏壇の場合には100万円前後のようです。

永代供養料に納骨法要、お布施を合わせて10万円〜と考えておかれるのが良いかと思います。

そのほかに、入会費や入檀料等で年間5,000〜数万円の金額がかかる場合があります。

改葬:故郷のお墓を自分の住まいの近くに引っ越す

改葬とは、お墓を自分の住まいの近くに引っ越すことです。

一般的には、菩提寺の住職に相談したり、霊園の管理事務所で手続きを行います。

長く続くお墓の場合、先祖の遺骨全てを引っ越すのは難しいため、祖父母の世代までを引っ越し、それ以前のご遺骨については永代供養にされるケースが多いといいます。

仮に、今あるお墓をお寺に返し、先祖代々のお骨を永代供養する場合には、300〜1,000万円の費用となることがあるようです。

自分のお墓を管理しているのが地方のお寺の場合には、離檀するための費用として、法外な請求を受ける場合もあることから、注意が必要です。(お墓の数が減るとお寺が困るため)

永代供養や改葬にかかる費用

以上から、永代供養と改葬についての費用感を見て見ます。

永代供養の場合には、永代供養料に納骨法要、お布施を合わせて10万円〜100万円程度と納骨方法や納骨仏壇の有無なので大きな開きがあります。

改葬の場合、改葬の費用は、以下の通りです。

  • 現在の墓地を返すための費用:約50万円〜
    (閉眼法要・離檀料・墓石の処分費用など)
  • 新しい墓地のための費用:約150万円〜
    (開眼法要・墓石建立・管理費など)
  • 永代供養の費用:約10万円〜
    (永代供養・納骨法要・入会費・年会費など)

例えば、東海地方にある菩提寺の一般的なお墓を神奈川県の霊園に引っ越して永代供養とした場合、法要・離檀料を含むお墓の引越しに250万円、霊園に墓石を建立して永代供養管理とするのに500万円の費用がかかり、合計で750万円の費用が必要なケースが想定されます。

永代供養で注意すべきこと

永代供養にできれば、全て安心かというとそうでもないのが実情です。

経営状態がとても重要な指標の一つだといいます。特に民間企業が運営する霊園の場合、破綻してしまうと永代供養の意味がなくなってしまうからです。

とくに都会で重宝されているマンション型の墓地の場合、寺は名義を貸しているだけで、実際の運営は民間に委ねている場合が多い。経営が悪化し、運営会社が破たんすれば、遺骨の行き場がなくなる可能性もある。

先祖の墓の管理費滞納者を待ち受ける現実」PRESIDENT Online 向山 勇

宗旨・宗派不問の永代供養・納骨堂の取り組み

東京都港区にあるお寺「清法山 東京徳純院」は、墓じまい、お墓の引越しについての相談に力を入れているお寺です。

宗派不問・宗旨不問で、故人様が迷わずに浄土へ向かうことができるように、僧侶が至心にお勤めをされているとのこと。

寄付や檀家になる必要がないという取り組みも行なっていらっしゃいます。

料金は、後々の費用負担がない永代供養で35,000〜75,000円、家族用の納骨仏壇で66〜150万円と明瞭に金額設定を行なっておられます。

参考:費用についてまとめられた「ご納骨について」清法山徳純院

まとめ

ここまで、無縁仏を防ぐための方法について見てきました。

古き良き慣習は、とても大切なもの。しかし、時代によってはその慣習もただの無理強いになってしまうケースもあります。

いうまでもないことですが、最も大切なのは、ご先祖様を敬う気持ちです。ご自宅に仏壇がなくとも、毎日手を合わせるという習慣は、今日からでも始めることができるでしょう。

ご先祖様が草葉の陰で残念な気持ちとならないように、後悔のない墓守を行うべきだと感じています。

ただし金銭的な負担も数十万から数百万と決して少なくないことは事実です。

まずは、墓じまいや改葬について、どのような方法があなたの家族にとって、最も良いのか、よく話し合ってみることが大切です。

故郷にお墓だけある場合でも、例えば、管理費はきちんと支払い、年に一度お墓詣りのついでに地方の温泉に泊まることだってできるはずです。

さらに近年は、お墓の掃除を代行してくれるサービスもあります。

ご先祖様を敬い、自分たちができる限り負担なく義理を果たすことができる方法を家族で話し合えば、きっと解決策が見つかるはずです。

家族集まった際に、ぜひ話し合っていただきたいと思います。

最後までお読みくださいましてありがとうございました。

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