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遺品整理では盆栽や花、観葉植物・多肉植物はどうお片付けすべきか

「盆栽がお父様の晩年の趣味だった」「自宅のベランダに花や観葉植物がたくさんある」「捨てるのも忍びなく、どのようにしていいのかわからない」といった皆様に植物たちのお片付けについてお知らせします。
盆栽
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遺品整理では家電や家具などといった物品だけではなく盆栽やお花、観葉植物やサボテンといった植物が残されているケースも少なくありません。

👉遺品整理とは何か?

今回は、遺品整理や生前整理といったお部屋のお片づけのシーンで、処置の方法がわからずお困りの方の多い「植物」についてお知らせします。

遺品整理や生前整理でのお困りごとのひとつである「植木」

あまり興味のない人にとって観葉植物はただの「もの」として扱われてしまうことが多いように感じます。

しかし植物は生き物です。

そのため、水やりや剪定など、最低限の世話やりが必要です。

手間がかかることから、遺品整理後の植物は引き取り手が見つからない場合も多く、庭木やベランダの鉢植えなど大きなものや増えてしまった量に困っていらっしゃる方も少なくありません。

とくに終活や生前整理などのシーンでは、自分がいなくなったら、植物が枯れてしまうと心配な気持ちは大変よくわかります。

植物は生き物である

植物の処遇を考えた時、家電や家具と異なるのは植物が生き物であることです。

生き物であるわけですから手入れをしなければ枯れてしまいます。

私たちはペットを遺された飼い主様に変わってペットのセカンドライフをサポートしています。

ペット同様、植物も生き物です。そのため、むやみに伐採してごみとして捨てるようなことは避けたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。

賃貸など短時間でのお片付け作業が必要なケースもあるかもしれませんが、生き物であることを前提として、ぜひ大切に扱っていきたいものです。

盆栽や花、観葉植物などのお片付け方法

遺品整理や生前整理といったお片づけのシーンで出てきた植物については、大きく以下の3つの方法でお片付けをこなうと良いでしょう。

  • 自宅に持ち帰る
  • ほかの人に譲る。次の世代につなげる
  • 処分する

以下、くわしくご紹介いたします。

残されたアイビーなどの画像
遺品整理の現場では盆栽や花だけではなく観葉植物を扱うことも多くなります。写真中央の「アイビー」はお客様が引き取っていかれました。

自宅に持ち帰る

まず、部屋へ緑を取り入れるために、自宅に持ち帰る方法を検討されてみてはいかがでしょうか。
すべての植物を移動させることは難しくても、一部の植物であれば対応することができるかもしれません。

自宅に持ち帰った場合には、以下のようなポイントに注意すれば、永く楽しむことができるでしょう。

  • 土が乾いてから水をあげる(指先を土に入れて水気を感じるならあげなくても良い)
  • 直射日光をレースカーテンなどで避け、できるだけ明るい場所に置いてあげる
  • 病気の原因になることがあるため、風通しの良いところに置いてあげる。
  • 冷暖房の風に直接当たらないところへ置く。

日当たりが不足していたり、水やりが多すぎる、あるいは風通しが極端に悪い場合などの置き場所の環境には注意しましょう。

環境が良好でないと間延びしてしまったり、ヒョロヒョロと徒長とちょうしてしまう場合や、病気になったり枯れてしまうこともあるので十分に注意しましょう。

あまりにも大きく育ち過ぎてしまっている時は勇気を出して切り戻しなどを検討しよう

あまりにも大きく育ってしまっていたりする時には、時期にもよりますが切り戻して新しく育て直すのが良いでしょう。

せっかく育っている葉っぱを切り落とすのは勇気が要りますが、1つの枝や幹に葉っぱが1〜2葉になるように後の枝を切り落として、春になったら植え替えをしてあげると、より元気に育つ可能性があるのです。

切り戻しを行い、新たに愛情を注ぐことによって、すくすくと成長する姿を楽しむことができるようになることでしょう。

寄せ植えを活用すると良いかもしれません

まだ小さな観葉植物が数多くあったり、サボテンなどの多肉植物が数多く並べられているケースに遭遇することも多いです。

数が多い花や多肉植物は、花用のプランターへ寄せ植えにすると、一度に持ち帰ったり、お引っ越しができます。

鉢植えになっていると、どうしてもそれらを「ひとつずつ」処置しなくてはと考えてしまいますが、寄せ植えにすることで、新たに多肉植物を楽しむことができるようになるのではないでしょうか。

ガジュマルの画像
部屋の中に緑があるだけで印象が変わります。

ほかの人に譲る。次の世代につなげる

自宅に持ち帰ることができない時や、本数が多すぎて持ち帰ることができないこともあるかもしれません。

世話ができなくなってしまった場合には、ほかの人に譲るという選択肢があります。

時間に余裕のあるお客様では、知人やご近所の方にお声掛けしてお譲りするという方もいらっしゃいました。

とくにお家で過ごす時間が多い昨今の情勢では観葉植物など部屋に緑を取り入れたいとお考えの方は多い印象です。

盆栽や観葉植物はニーズがたくさん

ヤフオクやジモティーなどのサービスでは盆栽や観葉植物を譲ってほしいという人や、とても多くの入札が行われている商品が数多く見つかります。 

なお、売買ではなく、譲渡する場合には利益を上乗せせず、梱包料と送料の負担を行うのがトラブルを避けるためのマナーです。

きちんと世話をしてくださる方に譲ることで、きっと盆栽や観葉植物も嬉しいはずです。

次世代につなげる意味でも、積極的にこうしたサービスを利用するのが良いかもしれません。

最近では樹木の里親を探すサービスを提供している会社さんもあるようです。

盆栽鉢など植物に価値のある場合も。

盆栽はそれだけで驚くほど高額な取引をされているケースもありますが、盆栽鉢も高値で取引されているケースが多い物品のひとつです。

骨董品や絵画といった美術品や歴史のついたものとして評価されるケースも少なくありません。

盆栽鉢の中には、日本だけではなく、中国から渡ってきた鉢にも有名な品も数多く存在し、作家や産地、年代によっては高値で取引される場合もあります。

予想を上回る買取価格となるケースも存在しますので、骨董品にくわしい専門家へ鑑定を依頼するなどの選択肢も検討されると良いでしょう。

観葉植物や盆栽を処分せざるを得ない時の方法

植物を処分する場合には、植物と土、鉢などに分けて自治体が決めた方法で処分を行います。

多くの自治体がごみ袋に入れて一般家庭ごみとして処分を受け付けていただけるようです。

注意点は分別方法を間違えないことと、50センチ程度以上となる場合には「粗大ごみ」として扱う自治体が多いため、ハサミやノコギリなどで伐採するなどして小さくする必要がある点です。

大体、6号サイズ(鉢の最大の直径が20センチ程度以上)のものであれば、切断の必要があることでしょう。

意外と問題になる「土」の取り扱い

意外と盲点なのが植木で使用していた「土」です。

土も一般ごみで処分できる自治体がある一方で、土の回収を行なっていただけない場合もあるようですので、お住まいの自治体に問い合わせを行なってみましょう。

自治体での引き取りが難しい場合には、自治体から有料で引き取りを行う業者などの紹介を受けるなどして処分を行います。

ホームセンターによっては不要となった土をリサイクルしていただける店舗もあるようですので、近隣の店舗が該当していないかどうか調べてみるのも選択肢の1つです。

植物だからといって、自分の所有地以外に植えたり、捨てたりするのは不法投棄であり、立派な犯罪です。

誰かひとりが廃棄を始めるとそれが日常的に繰り返され、「ちりつも」で信じられない量が蓄積されてしまうケースがあるからです。(市川市の江戸川放水路河川敷ではカキ殻が100トンも投棄されていると一部で話題になりました・千葉日報)

安易な気持ちで不法投棄などを行わず、正しい方法での処分やリサイクルに積極的に協力していきたいものです。

参考「お庭やベランダの土、不用品などのゴミを処分する方法

遺品整理での鉢植えを鋸で切っているの様子
遺品整理作業でも鉢植えを扱うことは多くなります。処分をご依頼いただいた場合にはノコギリで幹を切ることもあります。

参考:横浜市の処分例

以下、横浜ベスト遺品整理社の所在地である横浜市の植木や植木に関わる物品の処分方法についてご紹介いたします。

なお、実際に処分を行う場合には必ず自治体に確認を行なった上で、ごみ出しを行いましょう。

また、一度に多量な土などを出すのではなく、数回に分けて集積所の場所を取らないように気をつけた方が良いでしょう。

内容出し方
植物本体燃やすごみ
植木鉢(プラスチック製・木製)燃やすごみ
園芸用の支柱粗大ごみ
園芸用ネット燃やすごみ
木の枝50センチ未満なら燃やすごみ
人工芝燃やすごみ
小さい袋に入れて燃えないごみ(量が多い時は数回に分けて出す)

まとめ

今回は、遺品整理やお片付けのシーンで、植物をどのように扱うべきなのかについてご紹介してきました。

可能な限り命として大切に扱っていただきたいと思いますが、難しい場合には当記事でご紹介した内容がお役に立つかもしれません。

屋上にある大きな鉢植え
屋上やベランダに大きな鉢植えがたくさん存在する場合、お片付けには大きな労力が必要となる場合もあります。

他にも、ビルの屋上やベランダなどがジャングルのような状況になってしまっているなど、ひとつひとつが重量級の鉢植えがたくさんある場合など、搬出に労力が必要となるケースでは業者に依頼することでケガのリスクや最小限の労力でお片付けを行うことができることでしょう。

私たちも「庭木の伐採」などように、遺品整理や生前整理といったお片づけのシーンで植物を扱うことが多かったりするものです。

私たちに言葉を発することはなくても、命あるものとしてきちんとしたお片付けを心がけたいものです。

この記事が遺品整理での植物の取り扱いにお悩みの方への一助となれば幸いです。

最後までお読みくださいましてありがとうございました。

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