自宅が空き家になるという出来事は、一般的に、一人暮らしの高齢者が入院や施設入所、死亡すると同時に発生し、時間の経過と共にリスクが増大していきます。
特に深刻なリスクをはらんでいるのが、郊外の一軒家です。
信頼できる不動産屋さんは、たくさんございますので、そういった専門の業者の方に意見を求める必要はあるかと思います。
しかしながら、実家の整理を頻繁に行う我々の観点でご紹介させていただければと、記事にいたしました。
実家の維持は想像を絶する大変さ
我々のお客様の中にも、実家の維持を行おうと決意して維持されている方がいらっしゃいますが、私たちから見ても、その大変さは想像を絶するものがあります。
例えば、1週間も空気の入れ替えをしないでいると、入った瞬間から異臭がするようになります。これを防ぐためには、2日に1日は、実家の窓という窓を全て開け放って換気を行わなければなりません。しかし、郊外の場合には、開け放っている間に少し離れようものなら、ハクビシンやコウモリ、羽蟻などの害虫が空気とともに家屋に侵入。気づかない間に、廃墟になってしまう可能性も孕んでいます。
お客様の中にも、維持しようと思って3年間は我慢したけれど、もうどうにもならないから…と相談をいただくこともございます。
早い段階での判断が問われます。
実家の維持にかかる費用
家屋を維持する場合には、瓦や外壁の交換といった修繕費費用や固定資産税など全て合わせて年間30〜50万の拠出が必要になります。
これは、年間40万円程度と試算しても、5年間で200万円。共働きで手取り年収700万円の家族が、200万円を年間に捻出するとなると、残り500万円で生活を回していかなければなりません。
子供の学費や家賃や自宅ローンの支払いを月41万円から捻出しなければならないことになります。
実家の維持をしない場合には、売却か賃貸の2択
続いて、実家の維持を諦めたとして、残された道は、売却か賃貸か、ということになると思います。それぞれについて見て行きましょう。
実家を賃貸物件とする
実家を賃貸物件にする場合には、法的に持ち主に修繕義務が発生します。
また、築年数が数十年を超える家の場合には、相場より安い金額で貸し出すことになるため、修繕義務を考慮すると、とても収益が少なくなる可能性があります。
この点について、詳しい情報をお求めの方は、お近くの信頼できる不動産屋さんにお願いするべきでしょう。
空き家管理代行という解
不動産屋さんや工務店によっては、様々な条件はございますが、これをクリアすることによって月に数千円で空き家の管理代行を行っていただけるサービスもあるようです。こうしたサービスを利用して、維持をしていくということも検討されると良いかもしれません。
しかしこの場合には、やはり固定資産税などの拠出は必要になるでしょう。
空き家問題の解決法は、売却
空き家問題を真剣に検討すればするほど、売却という選択肢は拭いきれないものになっていきます。
特に、上述したような理由により、年間で相当額の金額を払って維持するメリットよりも、売却によるメリットの方が大きいと判断されるお客様がいらっしゃるためです。
利益を度外視して、売れる状況で売り抜くという姿勢が求められるとは思いますが、リスクを孕んだ自分での維持よりも負担は軽減されるのかもしれません。
どんなに郊外でも、田舎でも、価格が安ければ買い手が付くことが多いといいます。
また、近年の「古民家」ブームで喫茶店を経営したい、という買い手が付くことや、実際に昭和初期の雰囲気や、朝の連続テレビ小説の影響なども相まって、1970〜80年代の懐かしさ、良さを感じたいというニーズも増加傾向にあるといいます。
それほど、リフォーム済みが売却時に重要視される時代ではなくなってきている側面もあるのかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
実家が戸建ての場合には、売却、賃貸、そのまま維持の三択になります。
もちろん、詳しい内容については、信頼できる不動産屋さんの担当者にお願いしておくと良いかもしれません。ご自身にとっての最適解を探す一助となれば幸いです。
また、実家を維持するに当たっても、そのほかの選択肢を取られる場合でも、お部屋の掃除は、重要なポイントとなります。詳しい情報は、以下の記事をご覧ください。
最後までお読みいただいてありがとうございました。