横浜ベスト遺品整理社

実家の整理を成功させるために必要な計画の立て方

片付いた部屋の画像

実家の整理をご依頼いただくお客様のご事情は様々ですが、ご依頼いただいた動機を伺うと、

「部屋が片付いていないと、不安でしょうがない。だけど、時間がない」

「実家の母親が心配で、住みやすくなるように整理しようと思った」

といったご意見のように、しばしば共通する点に気づきます。

確かに、片付いていない部屋はストレスの原因となったり、探し物をする無駄な時間などで生産性が下がるなどの問題点はあるのかもしれません。

テレビ番組の特集や雑誌で「収納テク」のような特集が頻繁に紹介されていることからも、不安や課題を抱えておられる方が多いことが分かります。

今回は、これまでにご紹介した情報なども踏まえ、実家の整理を成功させるために必要な計画と具体的な方法を、目的に合わせてご案内していきます。

理想的な計画と具体的な段取りが必要不可欠

ご実家のお片づけにおいては、当事者やご家族が「こんな部屋になったらいいな」というイメージから、理想的な計画を練ることがとても重要です。

理想的な計画ができたら、今度は、より具体的な段取りなどの方法を決めていくという流れが最もスムーズです。

これらの計画や段取りなしに闇雲に手をつけても良い片付けが行えるとは限りません。

なぜなら、目的によってお部屋の片付けの方法が大きく異なるからです。

場当たり的に、目についたところから整理整頓して収納したり、掃除を行ったとしても、結局時間だけが過ぎて片付かないまま、ということになりかねません。

時間と労力の無駄とならないためにも、事前の計画は極めて重要なのです。

片付けの目的によって方法が異なる

では、計画と段取りを行うために、どのようなことに気を配れば良いのでしょうか。

ポイントは、ご実家のお片づけの計画や段取りは、ご実家のお片づけを行なった後「何をするのか」によって大きく異なることです。

例えば、

「ご両親が自分一人では片付けが体力的に難しいため、代わりにお片づけを行いたい」

「ご両親が老人保健施設に入所するので、賃貸の物件を片付けておきたい」

「ご両親がお亡くなりになった後、実家が空き家のままになっているので、手入れがしたい」

以上の内容では、それぞれ大きくその方法が異なります。

簡単にまとめたものが、以下の表になります。

目的 実家を綺麗にする 実家を別の用途に利用する
主な考え方 住む人の安全を最優先に 実家の再利用の目的に合わせる
方法 親族 or 業者 業者
必要な期間 2ヶ月〜1年 作業は数日・打合せなど準備に1ヶ月以上
費用 レンタカーの料金や交通費などの実費 数万円〜数十万円

それぞれのお片づけの目的を分けると実家を綺麗にする場合と、実家を別の用途(賃貸・売却・建て替え)に利用をするのかといった大きな2つのパターンに分けられます。

まずは、この2点で場合分けができるでしょう。

次に「誰が」この計画に沿って行動を起こすか、という点も重要です。ご家族で行うのか、それとも業者に依頼するのかという点です。

ご家族で行う場合には、ゴミ出しの曜日の調査や、実家までの移動の交通費など実費での経費もかかります。

業者に依頼する場合には、信頼できる業者を探して、見積もりを依頼し、予算の捻出や打ち合わせを綿密に行わなくてはいけません。

実家を綺麗にするために必要なこと

まず、実家を綺麗にお片づけする場合について見てみます。

例えば、ご両親と同居されたり、ご両親の代わりにご家族がお片づけを行うような場合です。

実家を綺麗にする目的は「ご両親に快適に暮らしていただくこと」になるでしょう。

事故を減らすために

ご両親に快適に暮らしていただくための1つ目のポイントは「事故」を減らすことです。

消費者庁のニュースリリース「御注意ください!日常生活での高齢者の転倒・転落!」によると、高齢者の介護が必要となった主な原因の中には、認知症などに加え「骨折・転倒」や「関節の疾患」という言葉が並んでいます。

特に、高齢者による転倒や転落事故による救急搬送者は、高齢になればなるほど割合が増加し、65歳以上で救急搬送された方のうち、3割以上が入院の必要があるほどの怪我を負っています。

資料の中の事例を一部紹介いたします。

【事例4】

自宅玄関でつまずき、転倒した。後頭部に4cmの切り傷ができ、大腿骨を骨折した。

(事故発生年月日:平成29年7月 70歳代男性)

【事例7】

自宅室内でよろけて転倒し、テレビの角に頭部を打ちつけた。出血が止まらず救急搬送された。救急外来内でのトイレで排尿中、意識消失及びけいれんがあり、入院となった。

(事故発生年月日:平成24年7月 80歳代女性)

御注意ください!日常生活での高齢者の転倒・転落! 4頁

また、事故を防ぐためには、生活環境を確認し、事故の原因となるものを減らすことについても言及されています。

足元が見えづらい場所には明るい照明器具を増やす、床や階段につまずきそうなものや引っ掛かりやすいカーペット、マットを置かない等、高齢者の生活動線上にある事故の原因となるものを減らしましょう

こうした配慮を行うために、実家のお片づけは良い機会となることでしょう。

快適に暮らしていただくための工夫

安全面の配慮と同じくらい大切なのがご両親の生活習慣を変えないことです。

ご家族でご実家の整理を行う場合、張り切ってお部屋を綺麗にする「収納テク」のようなものにこだわられる方も多いのではないでしょうか。

確かに見栄えを綺麗にお片づけすると気持ち良くなります。しかし、それは単なる自己満足になってしまうかもしれません。

暮らしていく当事者がご両親である場合、ご両親の生活習慣に影響がない範囲で片付けることは大切なポイントなのです。

お片づけを行う際には、ご両親の生活する上での動線を意識した形で整理を行うようにしましょう。

例えば、よく使う物品などについては、1箇所にまとめて置いておく、年間で数回しか利用しないものは収納し、全く使っていない様子のものは手放すように提案してみると良いかもしれません。

ご両親に快適に暮らしていただくためには、ご両親の目線や動線を自分自身で体験し、事故や不便のない環境をご両親に寄り添いながら作り出すことが最も重要です。

お片づけを行う時間にも注意したい

ご実家のお片づけには、1年単位の時間がかかることも意識しておきましょう。

仕事の合間をぬって一軒家の場合には、多くの時間と労力が必要となります。

お客様の中には

「以前、旦那様の実家を家族総出で1週間、朝から晩まで実家の片付けを行って終わらせた」

「着物や洋服がとてもたくさんあって、果てしなく続く物との戦いに疲れた」

といったご感想を伺うこともありました。

ご家族が疲れてしまっては本末転倒です。一部の部屋については業者に依頼したり、ご両親の生活動線に影響しない部分は後回しにするなど、時間をかけてゆっくりと作業を行いましょう。

物量も非常に多い場合があり、中には手放さなくてはならないものも出てきます。

処分を行うためには、家庭ゴミの収集日などをきちんと調査しておきましょう。

ご実家のお片づけについては、他にも、以下のような記事が参考になるかもしれません。

実家を別の用途に利用する

次に、実家の売却や賃貸利用、あるいは建て替えるなど、実家を別の用途に利用する場合について見てみます。

例えば、

「賃貸に利用するので、リフォームを行いたい」

「空き家になっている実家の固定資産税を支払う前に片付けに着手したい」

「実家を売るので、引き渡しの前に部屋の片付けを終わらせたい」

などといったケースです。

実家を別の目的で利用する場合もご実家のお片づけが不可欠になります。

この時、お部屋の中身を全て片付けるケースもあるため、ご家族やご親族で作業を行うのは現実的でないケースもあります。

専門家の力を借りながら作業の計画を練ることも一つの方法です。

実家を再利用する上でも重要な目的

実家を別の用途に利用する場合には、利用目的によって処置の期間や方法が大きく異なるため、計画がより重要となります。

リフォームや、取り壊しての建て替えなどそのケースによって関わる専門家も大きく異なります。

実家を丸ごと整理したビフォーアフター

一軒家のご実家を丸ごと整理された方のビフォーアフターをご紹介します。

お引越し後にリフォームして実家を再利用するためにご依頼いただいたケースです。

横浜市内のご自宅で2tトラック4台分の荷物を作業スタッフ6人で2日間での完了となりました。

作業前のキッチンの様子
作業完了後のキッチンの様子
作業前のお部屋の様子
作業後のお部屋の様子

この他にもビフォーアフターがわかる横浜ベスト遺品整理社の「作業事例」もご覧ください。

他にも、以下のような記事が参考になるかもしれません。

まとめ:ご実家の片付けには様々な選択肢が存在する

ここまでご紹介したように、ご実家の片付けを行うことは、ご家族にとっての人生に1度の一大プロジェクトの一つです。

仕事でプロジェクトに関わるとき、予算、納期など様々な材料から検討を重ね計画し、実行に移すまで大きな労力が求められます。

時には、専門家の力を借りなくてはいけないこともあるでしょう。

大げさな表現かもしれませんが、ご実家のお片づけを成功させるために必要なのは、決意や意思と、それに伴う計画と実行に他なりません。

実家の整理については、目的に合わせて様々な方法論が存在します。

必ずしも業者に依頼することなく進めることも可能ですし、業者に依頼しなくてはいけないケースもあります。

今回ご紹介したような様々な選択肢が存在することを知っていただき、ご自身の課題解決の参考にしてくだされば幸いです。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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